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故事成語に学ぶ採用のコツ

『愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ』
これは、初代ドイツ帝国宰相であるビスマルクが残したとされる言葉です。
自分一人の経験だけで判断するのではなく、他者の経験である歴史からも学べるものが賢者であるという意味合いでしょうか。

しかし、人間というのは往々にして自分の知っていること、自分の経験から答えを導き出そうとしがちです。
混沌とした現代社会だからこそ、歴史に学ぼう!
ということで、今回は採用に役立つ故事成語をご紹介したいと思います。

故事成語とは?

本題に入る前に、まず「故事成語」とは何かということを少しだけお話しておきます。
故事成語とは、昔から言い伝えられている教訓です。
特に、古代の中国が起源となったものが多いです。

有名なもので言えば、「矛盾(むじゅん)」や「漁夫の利(ぎょふのり)」などがあります。

言葉の意味だけでなく、その言葉がどのように生まれたのかそしてどのように『教訓』とすればいいのかなどをご紹介していきます。

採用に使える故事成語:三顧の礼

三国志ファンにはお馴染みの言葉でしょうか。
「三顧の礼(さんこのれい)」という言葉があります。
これは後漢以後の三国時代の逸話から生まれた言葉です。

三国志演義の主人公とも言える劉備玄徳は、軍師を探していました。
そこで、偶然「諸葛孔明」という人物の話を聞きます。

ぜひ孔明を仲間に迎え入れたいと考えた劉備は、三回も孔明の自宅を訪ねついに孔明を迎え入れることに成功した、というお話です。
この孔明が後々大活躍する訳ですが、詳しくはぜひ三国志を読んでみてください。

ところでこの逸話、現代日本の採用の感覚からは大きくかけ離れているのが分かるでしょうか?
採用する側である劉備がわざわざ孔明の自宅を訪ねています。
しかも、二回断られたにも関わらず、です。

現代で言えば企業の社長が自ら求職者の自宅に訪ねて採用活動したようなものです。
流石にそこまでやるべきとは思いませんが、この故事成語が教えてくれるのは、礼を尽くして優秀な人物を迎え入れることの大切さです。

一人ひとりの応募者に対して、孔明を受け入れるようなつもりで接してみるときっと面接のやり方が変わってくるのではないでしょうか?

採用に使える故事成語:先ず隗より始めよ

昔々、中国の「燕」という国での出来事です。
国王が優秀な人材を集めたいと悩んでいました。
そこで郭隗という部下に相談します。
すると郭隗は意外な返答をしました。
「先ず隗より始めよ(まずかいよりはじめよ)」です。

この言葉、今ではすっかり意味が変わっていて「言い出しっぺから実行せよ」というような意味で使われています。
しかし、郭隗の返答の真意はこうです。
「まずは郭隗たち既存の人物を大切にしなさい。国の評判が良ければいい人材は後からやってきます。」

国王はこの通りにしたところ、燕には次第に優秀な人材が集まるようになったそうです。

採用に限らず、自社の発展を目指すならば「隗より始めよ」の精神を忘れるべからずだと思います。
今働いてくれている社員を大切にできていないと、優秀な人が集まる訳がないのです。

まとめ

という訳で、今回は採用に使える故事成語として二つ紹介しました。
故事成語を単なる昔の言葉と聞き流すのか、歴史に学ぶの精神で教訓とするのかは人それぞれでしょう。

今後もいくつかご紹介していきます!