三国志ファンにはお馴染みの言葉でしょうか。
「三顧の礼(さんこのれい)」という言葉があります。
これは後漢以後の三国時代の逸話から生まれた言葉です。
三国志演義の主人公とも言える劉備玄徳は、軍師を探していました。
そこで、偶然「諸葛孔明」という人物の話を聞きます。
ぜひ孔明を仲間に迎え入れたいと考えた劉備は、三回も孔明の自宅を訪ねついに孔明を迎え入れることに成功した、というお話です。
この孔明が後々大活躍する訳ですが、詳しくはぜひ三国志を読んでみてください。
ところでこの逸話、現代日本の採用の感覚からは大きくかけ離れているのが分かるでしょうか?
採用する側である劉備がわざわざ孔明の自宅を訪ねています。
しかも、二回断られたにも関わらず、です。
現代で言えば企業の社長が自ら求職者の自宅に訪ねて採用活動したようなものです。
流石にそこまでやるべきとは思いませんが、この故事成語が教えてくれるのは、礼を尽くして優秀な人物を迎え入れることの大切さです。
一人ひとりの応募者に対して、孔明を受け入れるようなつもりで接してみるときっと面接のやり方が変わってくるのではないでしょうか?